討論・議会報告

第61号議案「令和5年度中野区一般会計補正予算」について賛成討論を行いました。

中野区議会令和5年第3回定例会にて「中野区議会 立憲・国民・ネット・無所属議員団」を代表して、河合りな議員が第61号議案「令和5年度中野区一般会計補正予算」についての賛成討論を行いました。

全会一致で賛成
 

賛成討論の原稿は以下のとおりです。

賛成討論

上程中の第61号議案、令和5年度中野区一般会計補正予算について、立憲・国民・ネット・無所属議員団の立場から賛成の討論をいたします。

この補正予算は、歳入歳出の総額にそれぞれ81億1112万3千円を追加し、歳入歳出予算の総額それぞれ2077億712万2千円と定めるものです。補正予算の主な内容は、物価高騰の影響により経済的に厳しい区民や区内事業者への支援を講ずるものです。

まずは、学齢児童保護者に対する価格高騰支援給付金事業についてですが、端的に申し上げますと学校給食費相当額給付金であり、実質の学校給食の無償化です。我が会派は、これまでも学校給食の無償化について何度も要望して参りました。先の第二回定例会でも本会議一般質問において提案し、8月10日には全ての子どもたちの学校給食の無償化を求める緊急要望書を区長、教育長に提出をしたところであり、今回の取り組みは評価するものです。

特筆すべきは、支援の対象が中野区立学校だけにとどまらず、国立、都立、私立、都立特別支援学校、フリースクールの学齢児童・生徒も対象としていることです。誰1人取り残さない区の姿勢を高く評価します。しかし、学校給食無償化への取り組みは我が会派含め、議会から多くの声が上がっていたにもかかわらず23区の中で後塵を拝しました。

物価高騰における子育て世帯への支援とするならば、未就学児や高校生への支援について対象を広げる選択肢もありました。また、物価高騰の影響をうける給食の質も、十分に担保すべきです。今年度については、給食費相当分の給付として取り組みましたが、来年度は学校給食の無償化として取り組むべきです。さらに、今回対象とした私立都立国立に通う児童・生徒についても引き続き対象とする必要があると考えます。課題を整理し、早期に考え方を示すことを要望いたします。

次に価格高騰支援給付金の対象者の拡充事業についてです。令和5年度住民税均等割のみ課税世帯と課税所得の世帯合計が150万円の世帯に3万円の支給を行います。5月の臨時会において2次補正予算の中で提案された住民税非課税世帯と家計急変世帯への低所得世帯支援給付金の対象を拡充するものです。第2次補正の低所得世帯支援給付金に関しては、国から臨時交付金が交付され、その中で非課税世帯への3万円の給付事業を行うこととなっておりました。

今回、住民税均等割非課税世帯と課税所得の世帯合計が150万円未満の世帯にまで区独自として手厚く支援を広げたことは、高く評価します。一方、5月の時点で均等割のみ課税世帯へ独自に拡充された区もあると聞いております。様々、理由があったところは理解しますが、5月の臨時会の時点で対象拡大していれば、事務負担の軽減や今回の対象世帯にもより早期に給付金を届けることができたのではないかとも考えるところです。

次に中野本郷小学校代替校舎へのスクールバスの運行についてです。中野本郷小学校の代替え校舎に通う期間、最大2.2㎞、時間にすると45分かけて通学となる事から、区は代替校舎使用期間、スクールバスを運行することとしました。子どもたちの通学に関わる負担を軽減することを評価をします。

一方で、一部の小学校に通う子どもたちの中にも、1.5㎞、時間にすると25分かけて徒歩通学している児童がいます。今回運行するスクールバスを利用する対象児童の中には、該当の学校に比べ通学距離が短い子も含まれることから、政策決定における整合性には疑問が残ります。引き続き、区内全ての小中学校の通学路の安全や負担の軽減に真摯に取り組むことを強く要望します。

私立幼稚園等非常通報装置(学校110番)更新整備補助金、また物価高騰に伴う介護サービス事業所への支援については東京都が行わない支援を区が補っていく姿勢は高く評価します。

総じて、ここまでの物価高騰下においても、国は臨時国会を開いて補正予算を編成もせず、国民生活に目を向けていない中、当初交付された臨時交付金の枠内だけに事業を収めるのではなく、区民生活に寄り添い、これまで区独自で補正予算を編成された区の姿勢は評価します。

他方、今般の物価高騰のような、環境激変への支援のあり方、対象、期間などは区としての基準、考え方も持つ必要があると考えます。

結びに、物価高騰が落ち着く様相がない中、今後も、区民生活、関係事業者の実態を注視し、必要とあるならば積極的な政策展開と財政出動を求め、賛成の討論といたします。

以上

引き続き、要望と提案を行っていきます。

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