お知らせ

議長に当議員団の森たかゆき議員が選出されました

2025年5月26日に開催された令和7年第2回中野区議会臨時会において、区議会議長に当議員団の森たかゆき議員が選出されました。

議長 森たかゆき
監査委員 ひやま隆
議会運営委員会 中村延子(副委員長)、酒井たくや、ひやま隆
広報委員会 杉山司、河合りな、いのつめ正太

(副議長:小林ぜんいち議員 公明党)

議会をよりよく変えていきたい思いの所信表明、会派として後押ししている今後目指す議会改革について掲載いたします。

議長・所信表明

私が目指す中野区議会の姿を端的に申し上げれば、区民の付託を受けた42人の議員一人ひとりが能力を最大限発揮できる議会です。

そうした議会にすることで、議会としてのチェック機能と政策提案機能の強化を実現していきたい。そしてそれを区民の暮らしの向上に繋げていきたいと考えています。そして、そのための手段としての議会基本条例制定に向けた議論を進めていきたいと考えています。

私が議員になって以降、毎年のように区民の税金を使って議会基本条例の先進事例を視察してきましたが、未だ条例制定という形で区民に結果をお示しできていないことには忸怩たる思いがあります。先進事例が積み重なり、議会基本条例のスタンダードは既に確立されています。中野区議会としてどういった内容を盛り込むのか、あるいは中野区議会に相応しい特色とはどういったものかについては、当然今後同僚議員の皆さま、あるいは区民の皆さまも巻き込んで広く議論していくべき事柄です。

その上で少しだけ私見を述べさせていただくと、私は議長選挙・副議長選挙の制度化は盛り込みたいと考えています。誰が議長選挙の候補者なのか、それぞれの候補者が、どういうことを考え、何を目指して議長選挙に手を挙げたのか、そうしたことは当然区民の前に明らかにし、また議事録に残すべきものです。

2年前の議長選挙の際にも同様の議論があり、今回もここまでしかできなかったことに対する責任も感じていますが、議会基本条例の中で実現していきたいと考えています。なお、今回については今日の私の発言を会派や私のHP、または区議会レポートを発行するなどして区民に情報提供したいと考えています。候補者全員に同じ取り組みを呼びかけたいと思います。

もう一つ中野区議会の議会基本条例には、「多様な議員の平等・公平な立場」を担保する条文を入れたいと考えています。民主主義は単なる多数決主義ではありません。自由な議論とそれに基づく合意形成、その過程での少数意見の反映。これが真に民主的な議会には欠かせません。また、それぞれの議員がそれぞれの意見を形成するためには、前提となる情報が適宜適切に提供されなければなりません。現在の中野区政においてはこの点に課題があると認識しており、それを解決できる議会基本条例にすべきと考えています。

地方自治の対立軸は多様です。多くの区民が想像するのは政党間の対立かもしれませんが、私たち議会に制度的に求められていることは行政と向き合うことです。公選の区長と2,000人超の職員を抱える区役所に対して、42人の議員がそれぞれの能力を存分に発揮し議会が全員野球で向き合う。そのことによって区民の思いを区政に反映していく。そんな中野区議会を目指して参りたいと思います。

二元代表制の地方議会には、与党も野党もありません。私が政治的・政策的に区長と近いことは否定しませんが、それと議会運営の原則を守っていくということは全く別の話です。私は議員としてずっと二元代表制・議会としてのあるべき論にはこだわってきました。この2年でいっても、議会運営委員長として議会事務局や区長部局に対して毎定例会のように注文をつけてきました。この後の第2回定例会で区長の行政報告を行うということとそれに伴う日程変更についても同様です。議会の原理原則に基づいた議会運営を行うことをお約束します。

これら議会改革、住民参加・情報公開、そして議員定数については、議会運営協議会の申し送り事項となっています。前期の議論を引き継ぎ、皆さんと闊達な議論を続けたいと考えています。

議会BCPの見直しにも取り組みたいと考えています。現行の議会BCPは当時の高橋かずちか議長のリーダーシップの元で作られましたが、年月が経ち、例えばオンライン委員会の開催が可能となったことなどが反映されておらず見直しが必要な時期となっています。最新の状況を踏まえた見直しを行い、災害時においても区の意思決定機関として十分な機能が果たせるよう備えを進めたいと考えています。

議長の役割は議会の中だけにとどまりません。中野区議会を代表し特別区議会議長会、東京23区清掃一部事務組合議会、特別区競馬組合議会に出席することも重要な役割です。これらの会議体は、23区議会の議長が集い共通の課題について議論する場であるにもかかわらず、これまで必ずしも活発な議論が行われていたとは言い難い状況でした。2年前に酒井議長が出席するようになり、一定の議論の活性化に貢献してきたのではないかと考えます。その姿勢を受け継ぎ、特に議長会においては都区財政調整制度のあり方、清掃一部事務組合議会においては家庭ごみ有料化を含むごみ減量の取り組みや一般廃棄物処理計画策定、競馬組合においては収益の使途やギャンブル依存症対策などについて議論していきたいと考えています。

以上、議長選挙にあたり私の所信の一端を述べさせていただきましたが、議長に求められる基本の基本は、公平公正・不偏不党の立場であることです。そのことを常に念頭においた議会運営に努めて参ります。